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プロフィール |
Author:プレパラキッズ大森国語作文教室
東京都、大正文士たちが集った地の、国語作文教室「プレパラキッズ大森国語作文教室」のブログです。 ホームページ http://www.preparakids.jp/ も、よろしくお願いいたします。 ※ 2017.1.23 移転に伴い、教室名を変更しました。(旧教室名:プレパラキッズ大森山王国語作文教室)
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本だな:「二日月」 |
平成28年度 全国青少年読書感想文コンクール
課題図書(小学校中学年の部)
⇒ 【あらすじ紹介】、【感想文で悩んだら・・・】、【読者としてのひとこと】を。
「二日月」 そうえん社 いとうみく 作 定価1,404円 (本体1,300円+税)

☆ プレパラキッズでは、この作品をテキストに、感想文を書く夏期講座を開催します。 ☆ 日程他、詳細は、6/1以降、ホームページ上でお知らせ致します。
【あらすじ紹介】
小学生の女の子、杏によって語られる物語です。
かわいい妹、芽生(めい)が生まれ、大喜びをしたのもつかの間。 芽生は病気で障がいが出る、五歳まで生きられたら表彰ものだ、との診断を受けます。
一変する杏たち一家の生活。 家族は、芽生の世話の苦労に加え、それ以外の、さまざまなものとの葛藤を、余儀なくされます。
医師の言動、 商店街のおばさんや、公園の子どもたちの視線と言葉、 クラスメイトの何気ない一言、 そして、自分の中にある障がいを持つ者に対する複雑な思い…
パパやママの姿を見ながら、 そして、理解のある友だちやその家族に助けられながら成長していく杏ですが、 主役を務めることになった学芸会の劇を、お母さんが、「芽生を連れて」見に来る、と知り、動揺します…
【感想文で悩んだら・・・】
小学生のみなさんが困っていたら、こんな言葉をかけてみてはいかがでしょうか? 返事が返ってくるものがあったら、それが感想文の立派なモチーフになります。 返答・反応が、なかなか出てこない質問は、あっさり捨ててください。
・ 一番心に残った場面はどこ? そこを読んで、どんなことを考えた? ・ もし自分だったら、「杏とは違うことをしたり、言ったりするだろうな」、と思った場面はある? それはどこ? あなたなら、どうする? ・ 杏以外で、心に残った登場人物は? その人の、どんなところが心に残った? ・ 真由が、「『自分が望んだことじゃなくても受け入れなきゃならないこと』を『せめるようなことをいう』のは『サイテー』」、 と言っているけれど、あなたはどう思う? ・ 杏にとって、「自分が望んだことじゃなくても受け入れなきゃならないこと」って、何? 今のあなたにとっては、どんなことが「受け入れなきゃならないこと」? ・ お母さんが、芽生を学芸会に連れてきて、よかったと思う? それは、なぜ? ・ 杏が、最後、二日月の話をしている場面で、 「人と似ているんだね、月は」 と言っているけれど、どんなところが似ていると言いたかったのだと思う?
【読者としてのひとこと】
障がいのある人がごく身近にいる人が読めば、いくらでも感想が出て来そうです。 ただ、そうでない読者は、春菜ちゃんや藤枝くんの立場に近いわけで…
芽生を大切にしたいという思い、と 芽生を疎ましいと感じる思い。 杏の、この「両方の思い」を、大切に汲み取らなくてはいけないのだろうと思います。
「自分が望んだことじゃないけれど、受け入れなきゃならないこと」は、誰でも持っているはず。 そして、そのことから、「逃げたい」と思う気持ちも、だれにでもあるはず。 自分の中にそんな弱い気持ちがあることも自覚しつつ、それでも、「いつか」を信じて進んでいけるような、 「弱さの分かる強い人間」になりたいなぁと、大人の私も思います。
「中学年の部」の課題図書となっていますが、 ざっと見た様子では、ふりがながふってあるのは、4年生以上で習う漢字だけ、 しかも、同じ言葉が出てくると、2度目からはふっていないものが多いようです。 感想文の対象として考えるなら、どちらかというと、高学年にぴったり来る気がします。
「漢字のハードルは低い方が良い。」という子…特に小3で漢字は苦手という子は、 同じく「中学年の部」の課題図書「さかさ町」の方が、読みやすいかもしれません。
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テーマ:塾 - ジャンル:学校・教育
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