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プレパラキッズ大森国語作文教室

Author:プレパラキッズ大森国語作文教室
東京都、大正文士たちが集った地の、国語作文教室「プレパラキッズ大森国語作文教室」のブログです。
ホームページ http://www.preparakids.jp/ も、よろしくお願いいたします。
※ 2017.1.23 移転に伴い、教室名を変更しました。(旧教室名:プレパラキッズ大森山王国語作文教室)

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プレパラだより~プレパラキッズ大森国語作文教室
大正文士たちが集った地の、国語作文教室のブログです。
本だな:「ぼくの弱虫をなおすには」
 2022度 全国青少年読書感想文コンクール

 課題図書(小学校高学年の部)


 ⇒ 【あらすじ紹介】、【感想文で悩んだら・・・】、【読者としてのひとこと】

 「ぼくの弱虫をなおすには」
 
 徳間書店 K・L・ゴーイング 作  久保陽子 訳  定価1,760円(本体 1,600円+税)

ぼくの弱虫をなおすには
   
 ☆ プレパラキッズでは、この作品をテキストに、感想文を書く夏期講座を開催します。
 ☆ 日程他、詳細は、6/1以降、ホームページ上でお知らせ致します。
 

【あらすじ紹介】


 こわいと思うことはやらない主義のゲイブリエル。上級生にいじめられるから5年生にはならない、と主張するゲイブリエルに、親友の女の子フリータは一つの作戦を提案する。それは、こわいものをリストアップして、克服したら線で消していくこと。

 いじめっ子デュークのお父さんとのできごとをきっかけに、フリータもリストを作り、二人はいっしょにこわいものに立ち向かっていく。順調に克服するものを増やし、成長していく二人だったが、アメリカ独立200周年の記念日、ゲイブリエルの思いつきに端を発したトラブルは、両家族を巻き込み、さらに大きな広がりを見せることとなる・・・


【感想文で悩んだら・・・】

小学生のみなさんには、こんな言葉をかけてみてはいかがでしょうか? 
返事が返ってくるものがあったら、それが感想文の立派なモチーフになります。
返答・反応がなかなか出てこない質問は、あっさり捨ててください。

・ 「五年生にならない」という、はじめのころのゲイブリエルの考えについて、どう思いましたか?
・ 「くも」「ロープで池にとびこむこと」「エバンス」・・・を克服したところを読んで、どんなことを思いましたか?

・ デュークは、なぜゲイブリエルやフリータのことをいじめるのだと思いますか?
・ デュークのお父さんが、フリータを脅したことをどう思いますか? それに対抗するために、集会で町の人に演説をして仲間を作ろうというアイディアについて、どう思いますか?
・ 人種差別について、この本を読むまでに知っていたことはありますか?

・ あなたが、「昔はこわかったけれど克服できたもの」を紹介して下さい。 そのとき、だれか力になってくれた人はいましたか。
・ あなたが今特にこわい物は何ですか? どうしたら克服できそうですか?
・ この本を読んで、初めて知ったことがあれば教えて下さい。


【読者としてのひとこと】

「何でもがんばれば克服できるよ、弱虫は強くなろう!」という話
「弱いままでいいよ、無理しないで!」という話
…どっちだったとしてもいやだな、と思いながら読み始めましたが、どちらでもなかったことに、安心しました。

 こわいと思うものに向き合ってみる、少なくとも直視することは、大切なことなのだと思います。何がこわいのか、なぜこわいのか… 克服できれば、自分の世界が、自由度が広がるのも確かです。

 クモ、轟音をたてて走るトレーラー、芽キャベツ、ロープから池への飛び込み… 大人からは悲鳴が聞こえてきそうな方法で積極的に克服を試みるフリータ、ついていくゲイブリエル。ときに助言し、ときに「知らない方がよさそうね」と受け流す親たち。経験は、確かに二人の自信につながっていきます。

 そして、物語の中のラスボスは何重にも重なる差別と偏見でした。
「気をつけろよ。そのうちKKKがお前らの家に行くかもしれないぞ」
そう言って、比較的裕福な黒人の女の子を脅す、貧しい白人の男親たち。

 「大切なものを奪われないために行動すべきとき」は、誰にでも訪れる。ちっちゃな勇気と、友情、愛情の積み重ねは、きっと、そのときに大きな力を発揮するのだと思いました。

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テーマ: - ジャンル:学校・教育